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粗大ゴミを安く処分する——自治体回収・買取・無料回収の使い分け

粗大ゴミを安く処分する——自治体回収・買取・無料回収の使い分け

不要になった家具や家電をどう手放すかは、引っ越しや模様替えのたびに考えることになります。同じソファでも、自治体に出すか、買取に出すか、民間の回収を呼ぶかで、かかる費用は数千円単位で変わります。

判断を難しくしているのは、料金体系がそれぞれ別の理屈で決まっている点です。ここを整理すれば、迷う場面はかなり減ります。

粗大ごみの費用は品目ではなく窓口で決まります。まだ使えるものは買取、それ以外は自治体の定額料金が基準で、民間の回収はそれより高くなるのが原則です。

費用の基準になるのは自治体の料金表

処分方法を比べるときの出発点は、自治体の粗大ごみ収集です。品目ごとに手数料が定額で決まっており、上限が読めるためです。

自治体の収集は、事前申込制で、指定された日に決められた場所へ出す方式が一般的です。大田区では電話とインターネットで申し込み、品目によって手数料を免除または減額する扱いがあります※1。横浜市も同様に事前申込を前提としています※2。

この定額が基準になる理由は、民間サービスの料金がここから上に積み上がるからです。運び出しや即日対応といった手間を代行する分、料金は自治体の手数料を上回ります。急ぐ事情がないなら、まず自治体の表を見るのが順序として自然です。

「粗大ごみ」の線引きは自治体で違う

同じ大きさのものでも、粗大ごみに該当するかどうかは住んでいる自治体によって変わります。ここを勘違いすると、出せるはずのものを有料で処分してしまうことがあります。

大田区は、一辺の長さがおおむね30センチ以上の家具・寝具・電気製品などを粗大ごみとしています※1。一方の横浜市は、金属製品は最も長い辺が30センチ以上、それ以外の材質は50センチ以上という基準です※2。木製やプラスチック製の30センチ台のものは、大田区では粗大ごみ、横浜市では通常のごみ、という違いが生まれます。

搬入方法にも差があります。大田区は自分で持ち込む方法を用意しており、受付は月曜から土曜が13時から16時、日曜が9時から12時と13時から16時、1回10個まで、年度内4回までという条件です※1。持ち込みのほうが安く済む自治体もあるため、車が使えるなら確認する価値があります。

家電4品目は粗大ごみに出せない

例外として押さえておきたいのが家電リサイクル法です。この対象になる製品は、そもそも自治体の粗大ごみ収集では引き取ってもらえません。

対象は家庭用エアコン、テレビ(ブラウン管式・液晶式・有機EL式・プラズマ式)、電気冷蔵庫・電気冷凍庫、電気洗濯機・衣類乾燥機の4品目です※3。この4品目は小売業者に引取義務があり、買い替えるなら購入する店に、処分だけなら過去に購入した店に依頼するのが基本的な流れになります。

費用の内訳は2つに分かれます。環境省は、排出する消費者が収集運搬料金とリサイクル料金の両方を負担すると説明しています※3。リサイクル料金は品目と製造業者ごとに定められており、家電リサイクル券センターの一覧で調べられます※4。収集運搬料金は依頼先ごとに違うため、合計額で比べてください。

「無料回収」が無料で終わらない理由

街を巡回する無料回収や、ポストに入るチラシは、費用ゼロに見えます。ただし、この方式には制度上の前提が欠けている場合があります。

家庭から出るごみを集めて運ぶには、市町村の一般廃棄物収集運搬業の許可が必要です。福岡市は、リサイクルを掲げていても、古物商の許可や産業廃棄物の許可では家庭ごみを扱えないと説明しています※5。東京都環境局も、無許可の回収業者を利用しないよう呼びかけています※6。

問題は許可の有無だけではありません。無料と案内しながら積み込み後に高額な料金を請求する、売れないものを不法投棄する、といった行為が注意喚起の対象になっています※5※6。回収した時点で持ち主の手を離れるため、後から追跡することは難しくなります。

安い順に試す手順

以上を踏まえると、次の順序で当たっていくのが無駄がありません。

  1. 家電4品目かどうかを最初に判定する——該当するなら別ルートなので、以降の比較から外します
  2. まだ使えるかを見る——製造から年数が浅く、動作するものは買取や譲渡の対象になり得ます
  3. 自治体の品目表で手数料を調べる——ここで金額の基準が決まります
  4. 自分で運べるかを確認する——持ち込みに対応していれば、収集を待つより安く済む場合があります
  5. 民間に頼むなら許可を確認する——市町村の一般廃棄物収集運搬業の許可を受けているかを聞きます

2番目で迷ったときの目安は、同じものを自分が中古で買うかどうかです。買わないと感じるものは、買取の査定でも値が付きにくくなります。時間をかけて売り先を探すより、3番目に進んだほうが結果的に早く終わります。

窓口費用の性質向いているもの
買取・譲渡収入になる場合がある製造から年数が浅く動作するもの
自治体の収集品目ごとの定額大半の家具・寝具
自治体への持ち込み収集より安い場合がある自分で運べる大きさのもの
許可を受けた民間業者自治体の手数料より高い量が多い、急ぐ、運び出せない

まとめ

粗大ごみの費用は、品目そのものではなく、どの窓口に出すかで決まります。自治体の定額手数料が基準となり、運び出しや即日対応を代行する民間サービスはそれより高くなります。

先に確認したいのは2点です。エアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機の4品目は家電リサイクル法の対象で自治体の収集には出せないこと、そして粗大ごみの寸法基準が自治体ごとに違うことです。この2つを押さえたうえで、買取、自治体、許可業者の順に当たれば、余分な出費はかなり避けられます。

参考文献・出典

※1 : 「粗大ごみ」 |大田区
https://www.city.ota.tokyo.jp/seikatsu/gomi/shigentogomi/sodai.html

※2 : 「粗大ごみの申込み」 |横浜市
https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/sumai-kurashi/gomi-recycle/gomi/shushu/sodaigomi/dashikata/sodaigomi.html

※3 : 「家電リサイクル法の概要」 |環境省 環境再生・資源循環局
https://www.env.go.jp/recycle/kaden/gaiyo.html

※4 : 「家電リサイクル料金一覧」 |一般財団法人家電製品協会 家電リサイクル券センター
https://www.rkc.aeha.or.jp/guide/recycle_price

※5 : 「ごみ(不用品)の処分(不用品回収)に「無許可の回収業者」を利用しないでください」 |福岡市
https://www.city.fukuoka.lg.jp/kankyo/kateigomi/hp/mukyokanogyousyawosiyousinaide.html

※6 : 「ご家庭から出るごみ(粗大ごみ・廃家電など)の出し方についての注意」 |東京都環境局
https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/resource/industrial_waste/improper_handling/fuyouhin

よくある質問

粗大ごみを一番安く処分する方法は何ですか?

まだ使えるものは買取や譲渡に回し、それ以外は自治体の粗大ごみ収集に出すのが基本です。自治体の手数料は品目ごとの定額で、民間の回収サービスより低く設定されています。自分で搬入できる場合は、収集を待つより持ち込みのほうが安くなる自治体もあります。

「無料回収」の業者に頼んでも大丈夫ですか?

家庭から出るごみを回収するには市町村の一般廃棄物収集運搬業の許可が必要で、古物商許可や産業廃棄物の許可では代わりになりません。東京都と福岡市はいずれも、無許可業者の利用を避けるよう注意喚起しています。無料をうたいながら、積み込み後に高額な料金を請求される例が知られています。

テレビや冷蔵庫は粗大ごみに出せますか?

出せません。エアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機の4品目は家電リサイクル法の対象で、市町村の粗大ごみ収集ではなく、小売業者への引取依頼などの方法で処分します。リサイクル料金は品目と製造業者ごとに決まっており、収集運搬料金は別にかかります。