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ふるさと納税は5月が狙い目——返礼品カレンダーの読み方

ふるさと納税は5月が狙い目——返礼品カレンダーの読み方

ふるさと納税の話題が増えるのは、決まって年末です。実際、寄付の申し込みは12月に集中します。ただ、この集中には副作用があり、返礼品の選択肢という点では必ずしも有利な時期ではありません。

年間の寄付枠を12月にまとめて使う運用と、年の前半から分散させる運用。この記事では、後者に寄せる場合の考え方を整理します。

控除額は申し込み時期で変わりませんが、返礼品の選択肢は変わります。寄付の半分が12月に集中する以上、品切れや発送遅延を避けたいなら年の前半に一部を回すのが合理的です。

寄付はどれくらい12月に集中しているのか

ふるさと納税の申し込みは、年末に極端に偏っています。制度上、その年の控除を受けるには12月31日までに手続きを終える必要があるためです。

経済産業研究所の実態調査によれば、2023年は寄付の約41.1%が12月に行われ、2024年はこれが50.6%まで上昇しました。所得税および住民税の控除を受けるには、申し込みと支払いを12月31日までに完了する必要があることが理由として挙げられています※1。

12月に寄せる理由には合理性もあります。年間の収入が確定するため控除上限額を正確に計算でき、寄付額を調整しやすいからです。ただし、同じことを大半の人が同時に行うため、人気の返礼品ほど早く受付を終了し、発送も混み合います。

制度全体の規模も年々拡大しています。総務省の現況調査では、受入額・受入件数ともに増加傾向が続いており、控除の適用者数も増え続けています※2。参加者が増えるほど、年末の集中による影響は大きくなります。

5月前後が狙い目になる理由

春から初夏は、寄付の申し込みが少ない一方で、旬を迎える返礼品の受付が始まる時期です。競争が緩い状態で選べることが、この時期の実質的なメリットになります。

理由は3つあります。第一に、12月ほど申し込みが集中しないため、在庫と発送に余裕があること。第二に、初夏に収穫・水揚げされる品目の受付がこの時期に始まること。第三に、年の前半に一部を使っておくと、12月に上限額の調整だけを行えばよくなり、駆け込みの負担が減ることです。

時期申し込みの混み具合この時期に受付が始まりやすい品目
1〜3月落ち着いている前年産の米、冷凍の魚介・肉、加工品
4〜6月少ない初夏の果物、新茶、初鰹などの季節品
7〜9月中程度夏の果物、夏野菜
10〜11月増加新米、秋の味覚
12月極端に集中通年品が中心。人気品は品切れが増える

季節性のある返礼品は、収穫期に合わせて受付期間が設定されます。したがって「5月だから得」というより、「狙う品目の受付が始まる時期を知っておくと取り逃がさない」というのが正確な理解です。

年間の寄付計画をどう組むか

上限額の計算は年末にならないと確定しません。そこで、年の前半は上限の一部だけを使い、年末に残りを調整する組み方が現実的です。

  1. 前年の実績から概算の上限を出す——前年の源泉徴収票や住民税決定通知書をもとに、今年の上限のおよその見当をつけます
  2. 前半は概算上限の半分程度までに抑える——収入が減る可能性を考え、余裕を持たせておきます
  3. 季節品は受付開始時期に合わせて申し込む——狙う品目がある場合、自治体の受付開始を確認しておきます
  4. 年末に上限を確定させて残りを使う——12月に収入が確定してから、残枠を通年品で埋めます
  5. ワンストップ特例の申請書を出す——確定申告をしない場合、申請書の提出期限を確認して忘れずに出します

上限額を超えた分は自己負担になります。前半に使いすぎない設計にしておくことが、この方式の要点です。控除の仕組みと上限額の考え方は、総務省のポータルサイトで確認できます※3。

返礼品の選び方は「価格の変動」でも変わる

同じ寄付額でも、返礼品の実質的な価値は市況によって動きます。食品価格が上がっている時期は、日常的に買う品目ほど得をしやすくなります。

前述の実態調査では、返礼品の選択で魚介・海産物が最も多く選ばれ、肉、米、果物が続いています。米については、価格の上昇を受けて選ばれる割合が増えたと分析されています※1。

つまり、寄付額に対する満足度は「珍しいものが届くか」ではなく「普段買っているものが届くか」で決まりやすいということです。この観点でも、在庫と選択肢に余裕がある時期に、日常的に消費する品目を確保しておく意味があります。

まとめ

ふるさと納税の控除額は、いつ申し込んでも変わりません。変わるのは選択肢のほうです。寄付の半分が12月に集中する制度である以上、その時期は品切れと発送遅延が起きやすくなります。

現実的な運用は、前半に概算上限の半分程度を使い、季節品は受付開始に合わせて申し込み、年末に上限を確定させて残りを埋める形です。年に一度の作業を2回に分けるだけで、選べる範囲は確実に広がります。

参考文献・出典

※1 : 「速報!2024年度ふるさと納税の最新動向~ふるさと納税実態調査より~」 |独立行政法人経済産業研究所(RIETI)
https://www.rieti.go.jp/jp/columns/a01_0785.html

※2 : 「ふるさと納税に関する現況調査結果」 |総務省
https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/furusato/archive/

※3 : 「ふるさと納税のしくみ|税金の控除について」 |総務省
https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/furusato/mechanism/deduction.html

よくある質問

ふるさと納税はいつ申し込むのが得ですか?

控除額そのものは申し込み時期で変わりません。ただし返礼品の質という観点では、寄付が集中しない春から初夏が有利です。調査によれば2024年は寄付の50.6%が12月に集中しており、この時期は人気返礼品の品切れや発送遅延が起きやすくなります。年の前半に一部を申し込んでおくと選択肢が広がります。

5月に申し込むと何が届きますか?

5月前後は、初夏に旬を迎える果物や新茶、初鰹などの申込期間にあたる自治体があります。また前年産の米や冷凍品は通年で受け付けている自治体も多く、在庫が潤沢な時期です。旬の返礼品は受付期間が限られるため、狙う品目がある場合は自治体の受付開始時期を先に確認しておくのが確実です。

12月に申し込むと間に合わないことがありますか?

その年の控除を受けるには、申し込みと支払いを12月31日までに完了する必要があります。決済方法によっては年内の完了に間に合わないことがあり、駆け込みが集中する時期でもあるため、人気の返礼品は品切れになりやすくなります。ワンストップ特例を使う場合は申請書の提出期限も別にあるため、年末に寄せるほど余裕がなくなります。