コンビニとスーパーの価格差は実際何%か——品目別に見る
コンビニは高い。この認識は広く共有されています。ただ「どれくらい高いのか」を数字で把握している人は多くありません。
印象ではなく、公的統計にもとづく分析があります。品目ごとに差の大きさが違うことが分かると、使い分けの基準が立ちます。
総務省統計局の分析では、食料品についてスーパーを100としたとき、すべての品目でコンビニが最も高くなっています。ただし差の大きさは品目によって異なります。
店舗形態別の価格を比べた分析がある
総務省統計局は、小売物価統計調査の関連分析として、民間データを用いた店舗形態別価格の分析結果を公表しています。スーパー、ドラッグストア、コンビニエンスストアの価格水準を品目ごとに比較したものです※1。
比較の方法は、各品目についてスーパーの平均価格を100とした指数です。この基準で見ると、食料品においてはすべての品目でコンビニが最も高い水準になっています。
品目ごとの差には幅があります。分析では、炭酸飲料1.5Lのように指数が大きく開く品目が示されています。一方、差が比較的小さい品目もあります。
スーパーとドラッグストアの比較では、多くの品目でドラッグストアのほうが低い価格になっています。ただし品目によっては逆転する場合もあり、一律の順位ではありません。
差が大きい品目には共通点がある
どの品目で差が開くのかを見ると、傾向が読み取れます。
| 差が大きくなりやすい | 差が小さくなりやすい |
|---|---|
| 大容量の飲料 | 少量・個包装の商品 |
| 保存が利く加工食品 | 弁当・惣菜などの中食 |
| 日用品・消耗品 | 店舗独自の商品 |
差が開きやすいのは、まとめ買いが前提になっている商品です。大容量の飲料や消耗品は、スーパーやドラッグストアが価格競争の対象にしている領域でもあります。
逆に、弁当や惣菜のようにコンビニが主力とする商品は、そもそも他業態と同じ商品ではないため比較しにくくなります。
つまり「コンビニは全部高い」というより、「まとめ買い向きの商品ほど差が開く」というのが実態に近くなります。
使い分けの基準を作る
この構造が分かると、判断は単純になります。差が大きい品目をコンビニで買う頻度を下げればよい、ということです。
- 大容量の飲料はまとめ買いに回す——差が開きやすい代表格です
- 日用品はドラッグストアで買う——多くの品目で価格水準が低くなっています
- 中食はコンビニで問題ない——比較対象が同一でなく、少量で買える利点があります
- 緊急時はコンビニで割り切る——差額より時間の価値が上回る場面があります
- 週1回の買い出しをスーパーで固定する——コンビニに寄る回数そのものが減ります
5番目が効きます。品目ごとに使い分けようとすると判断が増えますが、買い出しの習慣を作れば、コンビニに寄る必要のある場面自体が減ります。
コンビニの価格には別の側面もある
価格差だけを見て「使わないほうが得」と結論づけるのは、やや単純です。買い方の違いも考慮に入れる価値があります。
コンビニでは少量を必要なときに買えます。まとめ買いをすれば単価は下がりますが、使い切れなければ捨てることになります。1人分の食材を少量ずつ買う場合、単価の高さと廃棄の減少が相殺されることもあります。
また、24時間営業や店舗数の多さは移動時間の節約につながります。往復30分かけてスーパーに行き、数百円の差額を得る。この判断が合うかどうかは、その人の時間の使い方によります。
判断材料として価格差の実数を持っておくことが重要で、そこから先は個々の生活で変わる、という整理が現実的です。
まとめ
コンビニが割高という印象は、公的統計の分析でも裏づけられています。食料品ではすべての品目でスーパーを上回る水準です。
ただし差の大きさは品目によって異なり、まとめ買い向きの商品ほど開きます。したがって、大容量の飲料や日用品をコンビニで買う頻度を下げるのが、最も効率のよい対策になります。中食や緊急時の利用まで避ける必要はありません。
参考文献・出典
※1 : 「小売物価統計調査関連分析 民間データを用いた店舗形態別価格等に関する分析結果(令和6年12月27日)」 |総務省統計局
https://www.stat.go.jp/data/kouri/kouzou/pdf/b_2023.pdf
※2 : 「小売物価統計調査(動向編)」 |総務省統計局
https://www.stat.go.jp/data/kouri/doukou/index.html
※3 : 「統計FAQ 17B-Q01 スーパー、量販専門店などの店舗形態別価格の状況」 |総務省統計局
https://www.stat.go.jp/library/faq/faq17/faq17b01.html